バレー熱は土の中のカビの胞子が原因 肺炎に似て誤診が多い
米国疾病対策センター(CDC)によると、バレー熱(コクシジオイデス症)は、土の中にいるコクシジオイデス(Coccidioides)というカビの胞子を吸い込んで起きる肺の感染症で、このカビは米国南西部の一部とワシントン州中南部の土にいます。CDCは、バレー熱は細菌やウイルスによる肺炎と症状が同じため、誤診されたり診断されなかったりすることが多く、必要な治療が遅れるとしています。症状が1週間以上続くなら医療者に連絡します。
CDCによると、バレー熱にかかった人はふつう自然に治りますが、抗真菌薬が必要な人もいて、早めの抗真菌薬による治療で命が救えます。バレー熱は人から人へうつらず、人と動物の間でもうつりません。この記事はCDCのバレー熱の解説、リスクを減らす方法、症状の3つのページに沿って、症状、重症化しやすい人、胞子を吸い込むのを減らす方法をまとめます。健康状態は人それぞれです。気になることは医療者に相談してください。
バレー熱とは
CDCの説明(CDC バレー熱について):
- どこにいるか:このカビは太平洋岸北西部と米国南西部、メキシコ、中米、南米の一部の土にいます。
- どうかかるか:胞子を吸い込んでかかります。胞子を吸い込んでも病気にならない人もいます。
- ペット:猫や犬も感染しますが、人にはうつりません。
- 重症:バレー熱にかかった人の約5〜10%は、肺に重い、または長く続く問題が出ます。さらに少ない人(約1%)では、肺から皮膚、骨、関節、脳(髄膜炎)などほかの部位に広がります。
- 治療:ふつうは数週間から数か月で治療しなくても治ります。症状を和らげたり悪化を防いだりするために治療が必要な人もいます。重い感染やほかの部位に広がった感染には抗真菌薬が必要で、入院が必要になることもあります。
- 再びかかるか:バレー熱にかかった人のほとんどは二度とかかりません。再発はとてもまれです。
症状
CDCの説明(CDC バレー熱の症状):
- よくある症状:だるさ、せき、発熱と頭痛、息切れ、寝汗、筋肉痛や関節痛、上半身や脚の発疹。
- いつ出るか:胞子を吸い込んでから1〜3週間で出ることがあり、ふつう数週間から数か月続きます。特に重くなった場合は、もっと長く続く人もいます。
- 1週間以上:症状が1週間以上続くなら医療者に連絡します。
- 人によって違う:症状は人によって違います。
重症化しやすい人
CDCの説明(CDC バレー熱のリスクを減らす):ほとんどの場合、胞子を吸い込んでも病気にはならず、病気になった人の多くは自然に治ります。重症化しやすいことがある人は次のとおりです。
- 免疫が弱い人:たとえばHIV/エイズがある、臓器移植を受けた、副腎皮質ステロイドやTNF阻害薬などの薬を使っている人。
- ほかのグループ:妊婦、糖尿病がある人、黒人やフィリピン系の人、60歳を超える人。
胞子を吸い込むのを減らす
- ワクチンはない:いまのところワクチンはありません。CDCは、このカビがいる地域で吸い込むのを避けるのはとても難しいとしています。
- ほこりの多い場所を避ける:工事現場や掘削現場のようなほこりの多い場所を避けます。難しければ、顔に合ったN95マスクをつけます。
- 砂嵐:砂嵐のときは屋内にいて窓を閉めます。
- 土:庭仕事のような土に触れる作業を避けます。
- 屋内:屋内では空気をろ過する対策を使います。
- 傷:皮膚の傷はせっけんと水でよく洗って感染を防ぎます。
- リスクの高い人:健康状態のためにリスクが高い人には、医療者が予防のために抗真菌薬を出すことがあります。
- 仕事中の接触:仕事中に接触したと思う作業員は、職場の産業保健かリスク管理の部署に報告します。そうした部署がなければ地元の保健局に連絡します。症状が出たら医療者に検査してもらいます。
空気の質が悪いときのAirNowの見方: AQI が 101 以上なら敏感な人は注意 AirNow で確認。具合が悪いときの受診先: 病院はどこへ 救急は無保険でも断れない 自費は見積もり可。
この記事で調べていないこと
- 正確な流行地域:CDCに地域のページが別にあります。この記事では州や郡ごとには調べていません。
- 検査と治療の方法:医療者に相談してください。この記事では書きません。
- 職場の規則:CDCに職場の安全の資料が別にあります。この記事では調べていません。
よくある質問
バレー熱は家族にうつりますか?
うつりません。CDCによると、バレー熱は人から人へうつらず、人と動物の間でもうつりません。
せきや熱がどのくらい続いたら受診すべきですか?
CDCによると、症状が1週間以上続くなら医療者に連絡します。
ワクチンはありますか?
ありません。CDCによると、いまのところバレー熱を防ぐワクチンはありません。
流行地域に住んでいる場合、リスクを減らすには?
CDCによると、工事現場のようなほこりの多い場所を避け、難しければ顔に合ったN95マスクをつけます。砂嵐のときは屋内にいて窓を閉め、庭仕事のような土に触れる作業を避け、屋内では空気をろ過する対策を使います。
出典と確認日
すべて2026-11-02に確認。
- CDC, About Valley Fever(ページの日付 2024-04-24):https://www.cdc.gov/valley-fever/about/index.html
- CDC, Symptoms of Valley Fever(ページの日付 2024-04-24):https://www.cdc.gov/valley-fever/signs-symptoms/index.html
- CDC, Reducing Risk for Valley Fever(ページの日付 2024-04-24):https://www.cdc.gov/valley-fever/prevention/index.html